動線の失敗パターン5選を元大手住宅メーカー社員が解説【注文住宅を検討している方必見】

プランニングのイメージ画像

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  • 無駄の少ない効率的な間取りにしたい
  • 住宅メーカーから提案を受けている間取りがベストかわからない
  • 家事ラク動線とかウォークイン収納になんとなく惹かれている

 

注文住宅を検討している方で上記のような悩みを抱えている方は一定数いると思います。

家づくりは3回経験しないと理想の住宅にはならないと言うように誰しも多かれ少なかれ後悔は起こるはずです。

しかし、先人の失敗例や成功例を参考にして同じ過ちを犯さないことは誰にでもできます

この記事では注文住宅を経験した方たちが後悔した動線の失敗パターンを5選にまとめ詳しく解説しています。

世間では家事ラク動線やウォークスルーなどの間取りがトレンドですが動線として機能しているかを見直すきっかけになるでしょう。

結論、動線の失敗パターンは下記の5点となります。

  • キッチンと洗面室が近いだけの動線
  • 洗面室が脱衣室を兼ねている
  • ウォークスルーシューズクローク
  • リビング階段もしくは廊下階段
  • 玄関からキッチンまでの距離が遠い

 

注文住宅で後悔する間取り5選を解説【流行や先入観に囚われて過ぎている方要注意!】

動線の失敗パターン5選

キッチンと洗面室(洗濯機)が近いだけの動線

最近、建売住宅のチラシや住宅メーカーの提案で、キッチンと洗面室を隣接させることで家事ラク動線をアピールしている間取りを見かけます。

しかし、キッチンと洗面室を隣接させただけの間取りで家事ラク動線と言えるのでしょうか

炊事や洗濯と言った家事を1箇所に集約することで移動の時短になるということらしいのですが、洗濯物はどこに干してどこに収納するのでしょうか。

洗濯は1階の洗面室で行い、2階のバルコニーで干して、乾いたらそれぞれの部屋の収納に運ぶなんて動線だとあまり家事ラクになっていないような気がします。

 

それであれば浴室乾燥機や洗面に物干しができるスペース、さらに最低限下着をしまえる位の収納をセットで必要だと思います。

しかし、現実的には1階はどうしてもボリュームが大きくなってしまうので予算や敷地の関係上、物干しスペースや収納は犠牲になりがちです。

個人的に考える家事ラク動線のポイントは家事ごとに動線を分けることだと考えています。

具体的に説明すると洗濯→物干し→収納の家事ラク動線を実現するためにはキッチンとは切り離して2階に洗面・浴室を配置することです。

1階から重い洗濯物を運ぶ手間が省けますし、洗面の近くにファミリークロークを設置すれば、乾いた洗濯物をハンガーにかけたまま収納できます。

もともと1階にあった洗面・浴室の場所にはパントリー収納設けたり、他にも有効利用できる方法はたくさんあると思います。

 

洗面室が脱衣室を兼ねている

洗面室は脱衣室を兼ねていることが一般的かと思います。

しかし、家族の誰かが入浴中は洗面室に入りづらいといった経験は誰しもあるのではないでしょうか。

また、来客があった際などは洗濯物を見られたりするのに抵抗があると思います。

そのため、1.5畳程でも良いので脱衣室があった方がストレスなく生活できると個人的には感じています。

配置としては洗面室→脱衣室→浴室といった具合です。

当然予算との兼ね合いにもよりますが、洗面所兼脱衣所が当たり前といった先入観に囚われず検討する価値はあると思います。

 

玄関からキッチンまでの距離が遠い

一般的な間取りは玄関→廊下→リビング→ダイニングを通ってキッチンに向かう場合が多いかと思います。

もちろん使い勝手は悪くないのです玄関からキッチンまでの距離が長いとデメリットも生まれます。

それは購入してきた食料品をキッチンまで運ぶ作業が重労働になると言うことです。

以前、私が住宅メーカーに勤務していた時代に奥様からこの手の相談を受けることが何度かありました。

その際は廊下から裏動線で直接キッチンに入れる間取りを提案したところ、非常に喜んで頂けたことが印象に残っています。

また、内部の動線で解決できない場合はキッチンに勝手口を設けて外部から直接アクセスできる動線もありです。

敷地やお客様の優先順位によって間取りは変わってくるのでデメリットも整理した上で間取りを決めると良いでしょう。

 

ウォークスルーシューズクローク

ウォークスルーシューズクロークとは玄関ホールに靴などの収納を兼ねた家族専用の出入り口のことです。

通常の出入り口もあるので来客があっても荷物や靴を隠せるなどのメリットもあります。

しかし、新築当初は使い勝手が良くても、荷物が増えることでただの収納スペースになる可能性があります

例えば、ゴルフバッグやレジャー用品、灯油缶など。自転車なら一台でウォークスルーできなくなります。

ウォークスルーがあっても収納力が大きく変わるわけではないので無駄な壁を無くして広い玄関にすれば良かったと言う意見も耳にしたことがあります。

また、迂回して廊下に上がる動線になる為、シンプルに煩わしいと感じる方もいるようです。

他にも収納がオープンになる分、匂いが広がりますので換気対策が必要です。

 

リビング階段、もしくは廊下階段

間取りの打ち合わせを始めるとリビング階段か廊下階段かで迷う方がいらっしゃると思います。

正直言うとどちらが正解かはわかりません。どちらを選ぼうとメリット・デメリットはあります

それぞれをまとめた表が下記となります。

メリットとデメリットを理解した上で、優先順位が高いものを軸に判断すると良いでしょう。

メリット デメリット
リビング階段
  • 顔を合わせることでで挨拶や会話が生まれやすい
  • 直接、子供の表情を見れるので心の変化に気付きやすい
  • 空間が広く感じられる
  • 匂いや音が広がりやすい
  • 冷暖房の効率が悪い
  • 来客があるとリビングを経由しづらい
廊下階段
  • 2階から玄関までの動線がコンパクト
  • 冷暖房の効率が良い
  • 服についた埃や花粉をリビングに持ち込みづらい
  • 家族同士で顔を合わせてコミニュケーションする機会が減る
  • 廊下のスペースが広くなりがち

 

まとめ

以上、動線の失敗パターン5選を解説させて頂きました。

良い間取りを作るためには動線をしっかり計画しておくことが重要です。

トレンドだからと言う理由だけで安易に決めてしまうと実際に生活を始めて後悔することになりかねません。

先人の失敗例から学び、自分たちの現在と将来の生活スタイルをイメージして動線計画をすることをおすすめします

動線計画以外にも注文住宅で注意するべきポイントは他にもありますので併せて下記の記事もご覧頂き、後悔のないマイホーム計画になることを願っています。

注文住宅で後悔しない為のポイント15選

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