【一般媒介契約のメリットとデメリットを宅建士が解説】どんな人におすすめか?

  • 一般媒介契約と専任媒介契約って何がどう違うの?
  • たくさんの不動産会社に売却の依頼をしたほうが良いの?
  • 不動産会社から専任媒介契約をすすめられて迷っている

 

不動産の売却を検討している方は、媒介契約の選び方で悩んでいませんか?

媒介契約は大きく分けて、「一般媒介契約」と「専任媒介契約」がありますが、選択を誤ると売却価格や売れるまでの期間に影響するため注意が必要です。

この記事では、一般媒介契約の特徴やメリット・デメリットを専任媒介契約と比較しながら解説しています

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読んでいただくと、どんな人が一般媒介契約に向いているかが分かり、正しい方向で売却活動を進めることができます。

結論、下記の条件が当てはまる場合は一般媒介契約がおすすめです。

  • 複数の不動産会社を競争させ、なるべく良い条件で売却をしたい人
  • 周囲に知られずに不動産を売却したい人
  • 媒介を依頼する不動産会社選びで失敗したくない人

 

Contents

  1. 1. 媒介契約の種類
  2. 2. 一般媒介契約の特徴
  3. 3. 一般媒介契約のメリット
    1. 3-1. 複数の不動産会社に依頼できるので競争が生まれ、良い条件での売却が期待できる
    2. 3-2. レインズに登録義務がないため、周囲に知られず売却ができる
    3. 3-3. 不動産会社選びで失敗するリスクを抑えられる
  4. 4. 一般媒介契約のデメリット
    1. 4-1. 積極的に広告宣伝費をかけづらい
    2. 4-2. 販売活動の報告義務がないので、販売戦略が正しいか判断しづらい
    3. 4-3. 複数の不動産会社とのやりとりが手間
    4. 4-4. 不動産会社の各種サービスを受けられない可能性がある
  5. 5. 一般媒介契約がおすすめな人
  6. 6. まとめ

1. 媒介契約の種類

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
依頼できる会社数 複数社に依頼可 1社 1社
自己発見取引 不可
販売活動の報告 報告義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
レインズへの登録 任意 5日以内 3日以内
契約期間 3ヶ月以内 3ヶ月以内 規定なし(3ヶ月以内が目安)

 

媒介契約とは、家や土地などの売却を不動産会社に依頼する際に結ぶ契約で、報酬や売却活動の条件などが定められています

上記表のとおり、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類の方法が存在し、それぞれ特徴があります。

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比較的に最も条件が緩く、自由度が高い契約が一般媒介契約です。

逆に専任媒介契約や専属専任媒介契約は不動産会社や売主に一定の条件が設けられているため、拘束力のある契約と言えます。

ちなみにどの方法を選んでも不動産会社に支払う仲介手数料に変わりはありません。

専任媒介契約がおすすめな人とは?【メリットとデメリットを現役の宅建士が解説】

2. 一般媒介契約の特徴

  • 複数の不動産会社に売却活動の依頼が可能
  • 売主自らが発見した買主と直接取引が可能
  • 不動産会社からの販売活動の状況報告義務がない
  • 指定流通機構(レインズ)への登録義務がない
  • 契約期間は3ヶ月間以内でいつでも解約が可能
  • 明示型と非明示型がある

 

1番の特徴は複数の不動産会社に依頼ができる点です。

専任媒介契約では1社にしか依頼できないのに対し、一般媒介契約は不動産会社同士が競い合いながら販売活動を行うので良い条件での売却が期待できます

その反面、時間と労力をかけても他社に先を越されて契約をされては1円の利益にもならないため、不動産会社が広告宣伝費をかけづらいという特徴があります。

またレインズと呼ばれる物件情報のネットワークシステムに登録義務がないため、他の不動産会社と売却物件情報を共有して幅広い販売活動を展開することは期待できません。

その他の特徴としては、不動産会社に競合する他の不動産会社の存在を通知する明示型と通知をしない非明示型があります。

非明示型は不動産会社にとって販売戦略が立てづらく、積極的な営業活動が行われない可能性があるので明示型がおすすめです。

3. 一般媒介契約のメリット

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  • 複数の不動産会社に依頼できるので競争が生まれ、良い条件での売却が期待できる
  • レインズへの登録義務がないため、周囲に知られず売却ができる
  • 不動産会社選びで失敗するリスクが少ない

3-1. 複数の不動産会社に依頼できるので競争が生まれ、良い条件での売却が期待できる

売却物件に魅力があると買手がつきやすいため、各不動産会社は我先にと買主を探します。魅力ある物件とは立地条件や周辺環境などが挙げられます。

競争力が生まれると積極的な営業活動が行われ、良い条件で早期売却が決まる可能性が高いです。

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逆に立地条件が悪いなど、売るのが難しい物件の場合は、競争が生まれにくいので、専任媒介契約を視野に入れた方が良いでしょう。

3-2. レインズに登録義務がないため、周囲に知られずに売却ができる

レインズとは、不動産会社専用の物件情報ネットワークシステムのことです。

出典:公益財団法人東日本不動産流通機構 レインズとは?

レインズに物件を登録すると全国の不動産会社に売却物件の情報が公開されるため、幅広い販売活動を展開することができます

しかし、売却理由が離婚など近所や知人に極力知られずに売却したいと考える方もいるでしょう。

その点一般媒介契約であれば、レインズへの登録義務がないため、周囲に知られにくく売却活動を進めることが可能です

3-3. 不動産会社選びで失敗するリスクを抑えられる

不動産会社によって、マンション売却に強い会社や中古戸建ての売却にコネクションを持つ会社など得意分野は様々です。

また担当する営業マンによっても、売れ行きは変わってきます。

専任媒介契約のように1社しか不動産会社を選べない場合、その会社や営業マンがイマイチだと期待する成果が得られない可能性があるため、見極めが重要です。

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複数社に依頼ができる一般媒介契約であれば、不動産会社選びで失敗するリスクを抑えることができます。

4. 一般媒介契約のデメリット

デメリットの画像

  • 積極的に広告宣伝費をかけづらい
  • 販売活動の報告義務がないので、販売戦略が正しいか判断しづらい
  • 複数の不動産会社とのやりとりが手間
  • 不動産会社の各種サービスを受けられない

4-1. 積極的に広告宣伝費をかけづらい

一般媒介契約は買主を見つけてようやく不動産会社は報酬を受け取ることができます。

どんなに時間と労力、費用をかけても他社に先を越されてしまっては全ての努力が水の泡です。

そのため、広告宣伝などが積極的に行われず、売却がなかなか決まらないケースもあります

特に立地条件が悪いなどの売りにくい物件の場合、そのような傾向が高いです。

理由は仲介手数料が得られるか分からない一般媒介契約の物件より、より確実な専任媒介契約の物件が優先になってしまうからです。

「一般媒介契約のメリット」では競争が生まれやすいと解説しましたが、売りにくい物件の場合は競争が生まれないため、専任媒介契約をおすすめします。

4-2. 販売活動の報告義務がないので、販売戦略正しいか判断しづらい

専任媒介契約は販売活動の報告を2週間に1回以上行うことが義務付けられていますが、一般媒介契約には報告の義務がありません

そのため、不動産会社の活動状況や市場の反応が見えず、販売戦略が正しいか判断しにくい場合があります

たとえば、売れない原因が価格であれば販売価格を見直したり、物件の状態に原因があるとすればリフォームを検討するなどです。

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販売戦略は非常に重要ですので専任媒介契約に切り替えたり、売主から積極的に確認の連絡をとるようにしましょう。

4-3. 複数の不動産会社とのやりとりが手間

一般媒介契約は売却活動を依頼した不動産会社の数だけやりとりが増えます

不動産会社ごとに同じ内容の連絡をしたり、スケジュール調整を行ったりと手間がかかるため、ある程度時間に余裕がないと対応が難しいかもしれません。

連絡漏れによりトラブルに発展するケースもあるため、注意が必要です。

4-4. 不動産会社の各種サービスを受けられない可能性がある

不動産会社によっては下記のようなサービスが用意されている場合があります。

  • 建物状況調査(ホームインスペクション)
  • ハウスクリーニング
  • ホームステージング(インテリア家具や照明、小物などを配置してモデルルームのように演出するサービス)
  • 売却保証(一定期間内に売却が決まらなかった場合に不動産会社が買取してくれるサービス)
  • 相続税簡易診断サービス

 

しかし上記のようなサービスは専任媒介契約の特典になっている場合もあり、また大手で行なっていることが多いので状況に応じて専任媒介契約を検討するのもありです。

5. 一般媒介契約がおすすめな人

おすすめのイメージ画像

  • 複数の不動産会社を競争させ、なるべく良い条件で売却をしたい人(売却物件に立地条件や環境などの魅力が必要)
  • 周囲に知られずに不動産を売却したい人
  • 複数の不動産会社とのやりとりが苦でない人

 

上記に該当しない場合は専任媒介契約を検討するこをおすすめします。

すでに一般媒介契約を結んでいても合わないと感じたら、途中で専任媒介契約に切り替えることも可能ですので柔軟な姿勢を持ちましょう。

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自分たちにあった媒介契約を結ぶことが重要です。

6. まとめ

以上、一般媒介契約のメリットとデメリットを解説させて頂きました。

一般媒介契約は売却物件の市場価値が高いと競争が生まれ良い条件で売れる可能性が高いです。

しかし、逆に人気がないとなかなか買い手がつかないといった状況に陥ってしまう場合があります。

また不動産会社からの手厚いサポートを受けづらく、広告宣伝なども積極的に行われないデメリットも十分考慮しましょう。

重要なことは媒介契約を比較検討して、自分たちにあった方法を選ぶことです。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

 

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