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「持ち家VS賃貸」は常に話題に上がりますが、結局人によって言っていることがマチマチです。それもそのはずでその人のライフスタイルや目的が異なるため、正解があるわけではありません。
重要なことは、それぞれの特徴をしっかり理解した上で自分たちに合った選択をすることです。
そこでこの記事では、持ち家と賃貸のメリット・デメリット、選ぶ際のポイントを詳しく解説しています。
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持ち家のメリット
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賃貸物件と比べ、建物の性能が高い
住宅メーカーによっても住宅性能の差はありますが、持ち家と比べ賃貸は建物のクオリティが劣る傾向にあります。具体的には耐震性や断熱性、防音性などが挙げられます。
理由は賃貸はあくまで事業なので、建物の性能よりも利回りが重視されるからです。建物をコストを下げることで、手っ取り早く利回りを上げることができます。
一方、持ち家の場合は快適性を求める場所なので、ある程度性能が重視されます。
団体信用生命保険に加入できるため、万が一の時に持ち家を遺族に残せる
団体信用生命保険(以降、団信)とは、住宅ローンを契約者が事故や病気によって死亡または、所定の高度障害となった時に残債分の保険金が適用される保険のことです。
もし団信がなければ万が一住宅ローン契約者が亡くなり支払いが困難になった際に、遺族は住まいを失うことになります。
売却や相続させることで資産として活用が可能
持ち家は資産と呼べるため売却して現金化したり、相続をさせたりすることも可能です。
資産の価値は社会情勢や需給のバランス、築年数などによって変わりますが、人気エリアや交通アクセスの良い物件は価値下がりにくいのでリセールバリューを期待できる場合もあるでしょう。
住宅ローン減税や補助金の受け取りが可能
持ち家を購入すると、国や地方自治体による金銭的な恩恵を受けることができます。
たとえば、年末のローンの残高に応じて所得税や住民税の控除が受けられる住宅ローン減税やゼロエネルギーハウス(ZEH住宅)、地域型住宅グリーン化事業など一定の基準を満たすことで得られる補助金があります
もらえる金額も数万円から百万円単位様々です。
ただし、地方自治体によって制度の有無や補助金額も異なります。また申請しないと補助金を受け取ることができない点は要注意です。
間取り変更などのリフォームが可能
持ち家は、間取り変更や住宅設備の交換などのリフォームを自由に行うことが可能です。分譲マンションの場合はリフォームの範囲が限られますが、戸建てであればライフスタイルや家族構成の変化に対応することができます。
一方賃貸住宅は、基本的にリフォームを行うことはできません。ただし給湯器やエアコン、水栓などの住宅設備が故障した場合は、借主負担で交換対応してくれるため、持ち家との大きな違いといえます。
持ち家のデメリットやリスク
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住宅ローン(借金)を組む必要がある
ほとんどの方は住宅を購入する際、住宅ローンを組みます。住宅ローンといえば聞こえは悪くないですが、言い換えると借金をするということです。当然返済が滞れば、マイホームを失うリスクがあります。
最近は日本経済の低迷や増税、少子高齢化などマイナスの話題ばかりで、数千万円の住宅ローンを組むことにためらいを抱く方も少なくないでしょう。
しかし「頭金不要」「家賃と同じ返済額」などと魅力的なうたい文句に乗せられて購入を決めてしまう方も一定数いるため、後悔しないためにも堅実な考え方は持っておくべきです。
毎年固定資産税などの負担がある
戸建てやマンションなどの持ち家を所有すると、固定資産税や都市計画税といった税金を負担する必要があります。金額は持ち家の種類や場所によっても異なりますが、数万円から十数万円の金額です。
簡単に住み替えができない
一度居住先を決めたら、簡単に住み替えができない点も持ち家のデメリットといえます。近隣トラブルの発生や不良物件だった場合でも住み続けなければなりません。
仮に持ち家を不動産会社に売却依頼したとしても、売れる保証はなく、また売れる時期も不確定です。売れたとしても、新たな住まい先も同時進行で押さえておく必要があるため、場合によっては支払いが二重になったり、仮住まい先が必要になったりする可能性があります。
他にも住宅ローンの借り換え手続きなどやるべきことは沢山あるので、大きな覚悟が必要でしょう。
建物や設備のメンテナンス・修繕が必要
持ち家の場合は、建物や設備の状態を自分たちで管理していかなくてはなりません。管理が疎かになると状態が悪化し、被害が拡大する可能性があるために定期的なチェックは必須です。
住宅メーカーのメンテナンスプログラムや保証システムが備わっているのであればある程度安心はできますが、無ければ自分たちでて業者を分別し、手配をする必要があります。
賃貸のメリット
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ライフステージの変化によって住み替えができる
子供の誕生や独立、離婚、転勤など、ライフステージの変化に柔軟に対応できるのが賃貸の一番のメリットといえます。戸建てのような終のすみかではなく、予想できない将来に対して住まいの選択肢を持っておくことは一つの価値観です。
また近隣住人は選ぶことができないため、もしおかしな人が周りにいると、戸建ての場合は大きなストレスを抱えて過ごすことになりかねません。
手元に資金が少なくても借りられる
賃貸は戸建てと比べ、初期費用を安く抑えて契約できる点がメリットの一つです。
物件にもよりますが賃貸の初期費用は30〜50万円ほど、一方戸建ての場合は諸費用だけでも100万円、さらに頭金を入れるとプラス数百万円の費用が必要となります。
また借りる際は入居審査のみなので、持ち家の住宅ローン審査のような煩わしさはありません。
固定資産税などの負担がない
賃貸の入居者には固定資産税や都市計画税などの支払い義務はありません。あくまでその建物を所有している方が負担する必要があります。
結局はそれらの税金は家賃に上乗せされて賃料として計算されているためお得なわけではないですが、まとまった支出が不要という点ではメリットともいえます。
メンテナンスや修繕費用が不要
賃貸は建物のメンテナンスや修繕は全て管理会社が行ってくれます。たとえば給湯器やエアコンなどが故障すれば、無料で修理または交換対応をしてくれます。
また、マンションの場合はエントランスや共有の廊下などを定期的に清掃してくれるため、気持ちよく生活することができます。
賃貸のデメリットやリスク
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仕様や設備のグレードが低い場合がある
そこまで古くない賃貸物件であれば、オートロックや宅配ボックス、追い焚き機能などが装備されていることが一般的です。
しかし築20年を超えるような物件となると、それらの機能がついていないことも珍しくありません。また仕様や設備も古く、グレードも低いと感じこともあるでしょう。
家賃を払い続けなければならない
賃貸のデメリットとして挙げられるのことが、永久的に家賃を支払わなくてはならないことです。当然いくら支払おうが自分の資産になることはありません。
「賃貸と持ち家で1,300万円の差」が出ると言われる真相を検証してみた
高齢になると借りれない可能性が高い
実は賃貸は物件によって年齢制限が設けられており、一般的に入居審査が厳しくなります。特に60歳以上で以下のようなケースは入居を断られることもあるので要注意です。
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とは言っても、賃貸住宅の中には以下のような高齢者向けの物件もあるため、条件面などを確認してみると良いでしょう。
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勝手にリフォームができない
当然ですが賃貸物件は家主の所有物なので、入居者が勝手にリフォームすることはできません。
この辺りは特にデメリットに感じない方も多いと思いますが、人によっては手すりを設けたり、クロスを貼り替えたりしたい方もいるでしょう。
もし不動産管理会社の許可を得ず、物件に手を加えてしまうと損害請求をされる場合もあるので要注意です。
持ち家か賃貸、選ぶ際のポイント
目的やライフスタイルで選ぶ
自分たちがどのような目的で住まいを求めるのか、またどのようなライフスタイルを送るかをしっかり確認しましょう。以下表は持ち家・賃貸それぞれが向いているタイプの例です。
持ち家が向いているタイプ |
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賃貸が向いているタイプ |
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また、マンショか戸建てかでお悩みの方は以下の記事が推すyすめです。
マンションか戸建てでお悩み方へ【メリット・デメリットを徹底比較!】
生涯コストをシミュレーションしてみる
持ち家と賃貸かを選ぶ際に気になるのがコストです。以下表は持ち家、賃貸それぞれにかかる主な項目となります。
一度ざっくりでも良いので計算してみると良いでしょう。
持ち家 | 賃貸 | |
かかるコスト |
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「賃貸と持ち家で1,300万円の差」が出ると言われる真相を検証してみた
まとめ
以上、持ち家と賃貸のメリット・デメリット、選ぶ際のポイントについて詳しく解説いたしました。
持ち家 | 賃貸 | |
メリット |
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デメリット |
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持ち家か賃貸かを選ぶ際のポイント |
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この記事を読んで、住まい選びの参考にして頂けたら嬉しく思います。最後までご覧頂き、ありがとうございました。