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和室を希望する方に多い理由が「親などの来客者の寝泊まり部屋として」や「子供の昼寝スペースとして」です。
しかし来客者が泊まるのは年に数回あるかないか、子供が昼寝をするのは3歳くらいまでででしょう。そのために高いコストをかけて和室を設ける必要があるのか、または洋室ではダメなのかは冷静に考えたいところです。
そこでこの記事では、和室のメリットとデメリット、おすすめしない人の特徴を詳しく解説しています。
Contents |
和室のメリット
機能性が高い
四季があり高温多湿な気候の日本において、和室は合理的につくられています。梅雨や夏場はベタつきを抑えたり、冬場は足元の冷えを和らげたりと、その機能性の高さが古来から利用されてきた理由の一つと言えるでしょう。
最近では壁を漆喰や珪藻土にするケースは少ないかもしれませんが、畳にも断熱性や保温性、調湿性、吸音性など多くの機能が備わっています。
また畳に用いるイグサの匂いにはリラックス効果があるため、選ぶ方も多いのではないでしょうか。
汎用性の高さ
小さい子供の遊び場や来客者用の寝泊まりスペース、洗濯物干し場など用途を選ばず利用できるのが和室のメリットの一つです。
仏壇や神棚の置き場所として適している
最近ではリビングに置けるようなタイプもありますが、本格的な仏壇や神棚を置きたい方は和室は必須と言えます。この辺りは地域柄や信仰の考え方などよって選ぶと良いでしょう。
和室のデメリット
メンテナンスやリフォーム費用がかかる
畳は定期的な表替えや劣化状況によっては交換が必要です。その場合DIYでは難しいので業者へ依頼しなければなりません。
また子供がジュースをこぼしたり、クレヨンなどで落書きした場合、フローリングと比べ掃除が大変なこともデメリットとして挙げられます。
ダニの温床になりやすい
断熱性や保温性が高い畳はメリットであると同時にデメリットにもなります。それは畳はダニの住処として最適であるということです。ダニは畳の隙間に詰まった食べカスや髪の毛のフケなどを食べ繁殖します。
重い家具を置けない
タンスやベッドなどの重い家具を置くと畳に跡が残ったり、傷が付いたりすることがあるので基本的におすすめしません。クッション材やカーペットを敷くことで防止できますが、今度はカビが繁殖する可能性があります。
また畳は日焼けしやすいので家具を置いたところでそうでないところの色の差がはっきりと出ることも覚えておきましょう。
押し入れが使いづらい
押し入れは布団や雛人形などの大きなものの収納には向いていますが、奥行きが深く、棚があるわけでないので細かい収納には向いていません。物を積み上げたり、奥にしまったりして必要な時に取り出しづらいと感じたことがある方は多いのではないでしょうか。
収納で大切なことは、小さくても適材適所設けることです。また注文住宅であれば、何を収納するかをしっかり計画するようにしましょう。
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和室をおすすめしない人の特徴
用途が曖昧な考えの人
和室の利用目的が曖昧で、なんとなく希望する方は一定数います。もちろんあったあったで使いますし、個人の自由なのですが…。しかしそうゆう方に限ってただの物置部屋となっているように感じます。
基礎や構造なども含めると和室だけで数百万円のコストがかかっているので、用途や目的を持って計画しましょう。
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来客者の寝泊まり部屋として想定している人
マイホームは自分自身や家族が快適に住ごすことを目的に建てる方がほとんどでしょう。しかし第三者のことを意識しすぎるあまり、いつの間にか目的が変わってしまうことがあります。
その具体的な例として、年に1、2回泊まるかわからない親や知人のために和室をつくることです。
決して悪いことではないですし、おもてなししたい気持ちはわかります。しかし泊まりに来る頻度が少なければ費用対効果を考え、ホテルを用意する選択肢があっても良いのではないでしょうか。
和室をつくらないで浮いた予算を他のことに回すこともできます。
マイホームづくりは決めることが沢山あるため、判断基準がズレてくることがあります。
上記のデメリットがネックな人
当然ですが上記で解説したデメリットに問題があれば、和室はつくらない方が良いでしょう。もちろんデメリットがあっても、メリットが上回れば検討するべきです。
また和室でなければならない理由がなければ、洋室にする選択肢もあっていいはずです。
和室の必要性を考えよう
近年は核家族化やテレワークの浸透、狭小地建築が進み、一昔前と比べマイホームの考え方も大きく変わりました。それに伴い和室の必要性も薄らいできているように感じます。
もちろん和室には、和室の良さがあります。
これから新築を控えている方は、和室メリット・デメリットを理解し、目的を持って判断すると良いでしょう。
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まとめ
以上、和室のメリットとデメリット、おすすめしない人の特徴を詳しく解説致しました。
これまで和室のある家で生活してきた方は、和室があって当然という価値観になっているかもしれません。
マイホームづくりは、先入観やこれまでの価値観がマイナスに働くこともあるので、後悔しないためにも目的意識を持って検討するようにしましょう。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。