|
床暖房を検討している方にとって月々のコストは気になるポイント。また昨今の世界情勢の影響により、エネルギー代が高騰していることに不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。
せっかくの注文住宅に床暖房を導入したにもかかわらず、ランニングコストが高すぎて使用を控えるようでは意味がありません。しかし初めからランニングコストがわかれば家計の負担を予測することが可能です。
この記事では床暖房のランニンングコストの計算方法をわかりやすく解説しています。
Contents |
床暖房には電気式とガス式がある
床暖房には数種類のタイプがありますが、ざっくりいうと電気ヒーター式床暖房とガス温水式床暖房があります。床を電気の力で温めるかガスの力で温めるかが大きな違いです。
どちらを選ぶか、また住んでいる地域によっても料金単価は異なります。それぞれメリット・デメリットもあるため、しっかり理解して決めることが重要です。
床暖房はガスと電気どちらの種類を選ぶ?【それぞれの特徴を徹底比較!】
床暖房のランニングコストの計算方法
電気ヒーター式床暖房の電気代の計算方法
簡易的ですが、電気ヒーター式床暖房の電気代は以下の方法で計算すことができます。(基本料金、燃料費調整額、再エネ発電賦課金等除く)
暖房負荷(Wh)=暖房面積×2.7(※熱損失係数)×室内外の気温差÷0.8(熱効率)×一日の使用時間×30日
電気代/月=暖房負荷(Wh)/1000×電力量料金(電力会社・プランによる) |
※熱損失係数は次世代省エネ基準Ⅳ地域による(現在はH28省エネ基準ですが、計算上旧基準を用いています)
例えば以下の条件で月々の電気代を計算してみましょう。
|
19.87㎡×2.7×15÷0.8×8時間×30日=241,420Wh
241,420Wh/1000×34円/kWh=8,208円/月
結論、上記の条件で計算すると8,208円/月ということがわかります。もちろん簡易的な計算なので金額は前後しますが、判断するには十分です。
ガス温水式床暖房のガス代の計算方法(都市ガス)
続いてガス温水式床暖房についても以下の簡易計算を用いて月々のガス料金を算出してみましょう。(基本料金を除く)
暖房負荷(Wh)=暖房面積×2.7(※熱損失係数)×室内外の気温差÷0.7(ガス効率)×一日の使用時間×30日
ガス代/月=暖房負荷(Wh)/1000×ガス単価/㎥(地域・プランによる)÷12.8kW/㎥ |
※熱損失係数は次世代省エネ基準Ⅳ地域による(現在はH28省エネ基準ですが、計算上旧基準を用いています)
条件は以下の通りとします。
|
19.87㎡×2.7×15÷0.7×8時間×30日=275,909Wh
275,909Wh/1000×200円/㎥÷12.8kW/㎥=4,311円/月
ガス温水式床暖房の場合、ランニングコストは4,311円/月という結果となりました。先程の電気ヒーター式床暖房と比較しすると計算上約半額です。
畳数別ランニングコストの比較
暖房面積 | 電気ヒーター式床暖房 | ガス温水式床暖房 |
8畳 | 5,473円/月 | 2,874円/月 |
12畳 | 8,208円/月 | 4,311円/月 |
16畳 | 10,946円/月 | 5,749円/月 |
床暖房の設置コスト
暖房面積 | 電気ヒーター式床暖房 | ガス温水式床暖房 |
8畳 | 40〜55万円 | 60〜80万円 |
12畳 | 60〜80万円 | 80〜110万円 |
16畳 | 80〜110万円 | 110〜140万円 |
床暖房のメンテナンスコスト
電気ヒーター式床暖房はメンテナンス不要
電気ヒーター式床暖房は熱源が電気で、電熱線パネルを利用して床を温めるため基本的にメンテナンスは不要です。
ガス温水式床暖房はメンテナンス必須
ガス温水式床暖房は給湯器で加熱した温水をポンプで床下に敷設した床暖房に循環させ、床を温める仕組みとなっているため、以下のメンテナンスが必要となります。
メンテナンス項目 | 頻度 | メンテナンス費用 |
不凍液の補充・交換 | 5〜10年 | 5万円程 |
給湯器の交換 | 10〜15年 | 20〜40万円程 |
まとめ
以上、床暖房のランニンングコストの計算方法を解説致しました。
電気ヒーター式床暖房とガス温水式床暖房とでは、ランニングコストが約半分というシミュレーション結果となりました。もちろん簡易計算であり条件によっても費用は前後しますが、ある程度の指標にはなるはずです。
これから床暖房を検討する方は、是非参考にして頂ければ幸いです。最後までご覧頂き、ありがとうございました。