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住宅情報誌を読んだり、モデルハウスを見学すると様々な住宅設備が揃っていてどれがいいか悩んでいる方もいると思います。
しかし実際使用してみると意外と使い勝手が悪かったり、ランニングコストがかかってしまい使用しなくなるものもあったりするので要注意です。
1. 新築でいらない意外な設備9選
1-1. 床暖房システム
床暖房システムは足元をポカポカ温めてくれるメリットがある反面、以下のデメリットがあります。
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また初期費用も安くはないですし、月々のコストもかかってくることを考えると、断熱性能の高い無垢材の床を選んだ方がコスパは高いです。肌触りも良く、高級感も出るのでおすすめです。
1-2. 浅型の食器洗い乾燥機
食器洗い乾燥機はオプションとして選ぶことができますが、国内メーカーは浅型のものが多くおすすめしません。
理由は容量が小さいため複数回に分ける必要があったり、大きな鍋やフライパンなどが入らないからです。結局手洗いすることになっては高いお金をかける意味はないでしょう。
もし採用したいと考えている方は、海外製の「ミーレ」や「ボッシュ」などの深型フロントオープンの食器洗い乾燥機をおすすめします。
1-3. キッチンの吊り戸棚
ひと昔前の住宅やアパート暮らしの方であれば、キッチンの上部に吊り戸棚があるのは普通だと思います。しかし実際使ってみると手が届かなかったり、奥のものが取りづらいと思ったことはありませんか?
また吊り戸棚があると閉鎖的になるので、日中でもキッチンは暗くなってしまいます。
最近の新築は吊り戸棚はオプションとなっていることが多いですが、今までの生活スタイルの延長で吊り戸棚を選ぶのは気をつけましょう。それであればバックセットやパントリーを充実させた方が使い勝手が良いです。
1-4. 床下収納
床下収納はスペースを有効利用できるので米やペットボトルなどを収納するのに便利と思われがちです。
収納できるのは良いのですが、実際使ってみると腰をかがんで取り出す必要があるため使い勝手が悪いです。また扉の部分がブカブカしていてその上を歩くと違和感があります。
高いものではないですが、そこまで収納量も取れないのでなくても影響はないでしょう。
1-5. 1.25坪の浴室
一般的にオーダー以外の浴室は1坪が標準で、オプションで1.25坪を選ぶことができます。1坪は畳2枚分ですので浴槽と洗い場の半々に分かれます。1.25坪の場合は浴槽サイズはそのままで、洗い場が0.5畳広くなります。
しかし一人で1.25坪の浴室は、個人差もありますがかなり余裕があります。
大家族で大人数で同時に入ることを想定しているのなら分かりますが、大人1人と子供2人同時に入っても1坪でも問題はないです。子供も高学年になれば一人で入るようになるのでコストをかけるメリットは薄いでしょう。
モデルハウスなどを見学すると1.25坪の浴室を採用している場合が多く、その後1坪を見ると狭く感じてしまうかも知れませんが実際は十分です。
その分浴槽を保温タイプにしたり、シャワーヘッドを高性能なものにした方が満足度は高いでしょう。
1-6. 浴室の窓
浴室内に窓を希望する方は、換気と明るさのために必要だと考えている場合が多いです。
しかし実際は窓を開けただけでは換気はされません。外の空気が入ってきて、浴室内の湿気と混ざるだけです。効果的に換気をするためには、換気扇回して強制的に湿気を外に出す必要があります。
明るさに関しても、夜にシャワーを浴びる方にとって日中の明るさはあまり関係ありません。
また浴室に窓があることにより外気の影響を受けるため、冬場は寒くなるデメリットがあります。
1-7. シャッター
台風の多い地域や豪雪地帯などを除き、シャッターはなくても困らない装備ではないでしょうか。その証拠にひと昔前とは違い、今やほとんどの住宅メーカーがシャッターをオプションでの選択肢にしています。
もし窓の断熱性能を気にしているのであれば、複層ガラスにしたり、樹脂サッシにした方が効果的でメリットも多いです。
1-8. 天窓(トップライト)
天窓は明るさを確保できるメリットがある反面、以下のデメリットがあることを忘れてはいけません。
また換気のため、天窓を開けたまま外出したら急な雨で室内が水浸しになってしまったケースも実際にあります。
しかし天窓のある開放感ある生活に憧れを持つ気持ちは分かりますので、自分の中でデメリットを上回るメリットを感じられれば検討しても良いでしょう。
1-9. ロフト
子供の頃、ロフトに憧れを持ったことのある方は多いのではないでしょうか?ほとんどの子供がモデルハウスでロフトを発見すると、テンションが爆上がりします。住宅メーカー側もそれを意図して作っているわけですが。
しかし実際ロフトを作っても、すぐ飽きてしまったという声を聞きます。
また本来、収納スペースとしての役割がメインとなりますが、荷物を持ってハシゴを上り降りするのは危険なので重量のある荷物は適していません。
おそらく使用頻度の低い季節物の服などを想定していると思うので、それであればベッド下収納などで事足りるはずです。
2. 新築の設備で後悔しないために
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2-1. モデルハウスなどで実際に体感してみる
「百聞は一見にしかず」ということわざがある通り、実際にモデルハウスなどで見て体感することが一番です。その際は実際の生活をイメージして使ってみると良いでしょう。
また少しハードルは上がりますが、各住宅メーカーで宿泊体験イベントを開催しているので、参加してみると新たな発見があるのでおすすめです。
2-2. 目的が明確か確認する
住宅設備は誰かの不満を解消したり、目的を達成させるための手段の一つです。
たとえば、「暖かい家だけど光熱費も抑えたい」と考えているのに、窓が多くて断熱材の性能が低い仕様だったら、エアコンや床暖房をガンガ使用しては、暖まりにくくて光熱費もバカになりません。
それであれば、窓を減らしたり、断熱性能を上げたり、床暖房の代わりに保温性の高い無垢材の床にするなどの選択肢を検討した方が良いです。
設備で迷ったら、誰が何のために必要かをじっくり考えて検討するようにしましょう。
2-3. 長期的な目線で考える
住宅関係の雑誌を見たり、モデルハウスを見学すると魅力的な設備が沢山あります。予算には天井があるので全てを選ぶことはできませんが、何となくや第一印象で決めてしまうと後悔することになりかねません。
最初は使っていたけど面倒で使わなくなってしまったり、コストがかかるから使用しなくなるものが実際あったりするからです。もちろん使ってみないと分からないこともありますが、用途を考え短期的な目線だけではなく長期的な目線で必要かを冷静に判断することが大切です。
2-4. コスパを考える
どんなにいい設備でも、初期コストや月々高いランニングコストがかかっては考えものです。その設備を導入することで、悩みが解消されるかをポイントにその分の費用対効果を考えて決めましょう。
また使用頻度がそこまで高くなければ、見送った方が良いかも知れません。他にも流行の廃れが早いものもおすすめはしません。
3. まとめ
以上、新築でいらない意外な設備9選について解説させて頂きました。
もしかしたら人によっては前向きに検討していた意外な設備が含まれていたかも知れません。もちろんそれを選んだから絶対に失敗だと言いたいわけではありません。
重要なことは、デメリットを理解した上でそれを上回るメリットを感じられたり、目的がしっかりしているのでるのであれば選ぶ価値はあるということです。
この記事を読んで頂き、少しでも参考になったなら嬉しく思います。最後までご覧頂きありがとうございました。
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