注文住宅の費用って何がかかるの?【知らないと予算オーバーする可能性大】

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  • 住宅メーカーに相談する前に基礎知識をつけたい
  • 注文住宅の予算を立てる際の参考にしたい
  • 建物以外にかかる費用って何があるの?

 

注文住宅を建てようとすると、様々な項目の費用が発生します。

説明されれば納得できる内容だと思うのですが、これから注文住宅を経験する人にとっては想像がしにくいと思います。

予算を立てる上でも知っておかないと、思いがけない費用がかかることが後から分かり、予算オーバーになりかねません。

また坪単価で注文住宅の費用を判断する人も多いですが、実は坪単価は建物本体工事を延床面積で割った単価のことで、他にも付帯工事費や諸費用などもかかってきます。

この記事では「注文住宅を建てる際にかかる費用」について詳しく解説しているので、これから予算を検討する方におすすめです。

最後まで読んでいただくことで、資金計画で失敗しないための基礎知識をつけることができます。

 

注文住宅を立てる際には、大きく分けて建物本体工事費、付帯工事費、諸費用、その他費用がかかります。

 

注文住宅を建てる際にかかる費用とは?

注文住宅の費用は建物本体工事費、付帯工事費、諸費用、その他費用に分けられますが、下記では更に細かく項目毎に費用や内容を解説していきます。

坪数や設備によっても費用は変わってきますので、35坪位の標準的な仕様の建物を基準とします。

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建物本体工事費

建物本体工事費とは基礎・構造・屋根・設備・仕様などが含まれた費用のことで、注文住宅の費用全体の70%ほどを占めています。

一般的には建物本体工事費を延床面積で割った「坪単価」で表され、住宅メーカーによって費用は大きく異なります。

ローコストメーカーなら坪35万円〜50万円ほど、大手住宅メーカーなら坪55万円〜100万円以上といった具合です。

つまり、同じ面積の建物でも1,000万円以上の差が出てきます。

また建物の大きさや設備・仕様のグレードによっても費用が変わるため、気づけば予算オーバーなんてことはよくあります

下記の記事では、簡単に実践できる100万円以上お得になるコツを解説しているので、注文住宅初心者におすすめです。

予算オーバーした時のコストダウン法12選【100万円以上可能です】

大値引きを狙う方法5選【元大手住宅メーカー社員がコツを徹底解説!】

 

付帯工事費

付帯工事費とは建物に付随してかかる工事費用のことで、下記のような項目があります。

土地の特性や建物によって金額は前後しますので参考としてお考え下さい。

また住宅メーカーによっては、建物本体工事費に一部含まれる場合もありますが、総費用の15〜20%が目安です。

項目 費用 内容
屋外電気工事費 40〜80万円 建物に電線を引き込む工事費。アンテナ工事や太陽光発電の配線工事も含まれる。
屋外給排水工事費 120〜140万円 敷地内に引き込まれた水道メーターや公共マスから建物内への配管工事。敷地内に引き込まれていない場合は別途引き込み工事が必要。旗竿形状の土地などは掘削距離や配管距離が長くなるので費用が高額になる。
ガス工事費 0〜20万円 ガスの配管工事で都市ガスとプロパンガスの2種類がある。都市ガスの場合、地域にもよるがガラストップコンロやエコジョーズ(給湯器)などを格安で提供してくる場合あり。プロパンガスは無料の場合が多い。ただし毎月の費用に上乗せされているのでランニングコストは高め。
空調工事費 60〜240万円 エアコンや全館空調、床暖房などの工事費。エアコンは3LDKでおよそ80万円ほど。大手住宅メーカーの全館空調は加湿・除湿機能搭載のものもあり、快適だが高額。床暖房は面積によるが、LDKで60万円位のイメージ。
太陽光発電工事費 90〜300万円 1kWあたり、およそ30万円。屋根の形状によって搭載できる最大容量は決まる。各社性能や特徴が異なるので発電効率などを比較検討して決めること。
地盤改良工事費 80〜120万円 地盤調査の結果、地耐力が弱い場合に必要となる。主に表層改良、柱状改良、鋼管杭の3つの地盤改良方法がある。地盤の性質によって最適な方法が採用され、それぞれコストが異なる。新しい分譲地はほぼ必要と思った方が良い。
外構工事費 180万円〜 駐車場や門扉、フェンス、ウッドデッキなど庭周り全般の工事。全体の予算を調整するために意図的に削られることがある。特に契約前はどこまでの範囲の工事が含まれているか見積もりを確認すること。
照明工事費 35〜50万円 選ぶ照明器具によってコストが異なる。物にもよるがダウンライトやペンダントライトは高めで、シーリングライトは安い。工事後に位置を変えたり、増やしたりは基本できないので打ち合わせは入念に。
カーテン工事費 30〜45万円 カーテンやレース、ブラインド、ロールスクリーンなどの取り付け工事。部屋の印象を左右するのでインテリアコーディネーターと打ち合わせをしながら決めていく。

 

諸費用

諸費用は建物を設計する上で必要な費用や登記費用、ローンの借入の手数料などのことです。

目安は総費用の10〜15%ほどで、必ずかかる費用なので値引きや予算削減は基本的にできません。

項目 費用 内容
設計料 30〜50万円 打ち合わせやプラン、外観などの設計料。本体建物工事費に一部含まれていることもあるので住宅メーカーによって費用は異なる。また社内の建築士が対応することもあれば社外の一級建築士事務所に委託しているケースもある。
インテリア設計料 10〜20万円 主にクロス、床材などの内装や照明、カーテンの打ち合わせを担当するインテリアコーディネーターに支払う費用。
構造計算・確認申請費 15万円前後 建物を建てるために必要な申請費用で、構造計算書をまとめた書類を添付して検査機関に申請し、確認済み証の交付後着工可能となる。プラン決定後、変更があると追加費用が発生する可能性あるので要注意。
登記費用 20〜25万円 司法書士に依頼し、建物の登記手続きを行ってもらう費用。建物の存在を示す「表題登記」と所有権を特定する「保存登記」がある。また住宅ローンを借りる際は抵当権設定登記も含まれる。
印紙代 1〜3万円 建物請負契約所に貼る印紙で、契約金額により異なる。軽減措置を適用する場合、1,000万円超え〜5,000万円以下の場合は1万円、5000万円超え〜1億円以下の場合は3万円。
保証料 借入額×2.2%が目安 住宅ローンを借入する際に保証会社に支払う費用。借入額や返済期間によって異なる。また保証料がかからない代わりに事務手数料がかかる金融機関もある。
融資手数料 3〜5万円 住宅ローンを借入する際に金融機関に支払う費用。
水道加入金 20〜50万円 水道施設の拡充整備に要する費用の一部を負担をするもので、新築で新たに水道を利用する際や、建替えなどで水道メーターの口径を変更する際にかかる費用。自治体や口径によって費用は異なる。

 

その他費用

その他費用は、人によっては必要ない費用も含まれています。

住宅ローンではまかなえない費用も一部あるので最低限の自己資金は用意しておきたいところです。

項目 費用 内容
土地購入費一式 土地による 土地代金、仲介手数料、印紙代、登記費用など。
給排水引込み工事費 60〜100万円 前面道路に埋設されいる給水及び排水の本管から、枝管として敷地内に引き込まれていない場合に必要な工事。引込み後は敷地に水道メーターや公共マスが設置される。
つなぎ融資手数料 つなぎ融資とは、建物が完成し住宅ローンが実行される前までにかかる費用(例えば土地代金や上棟金など)を立て替えるためのローンのこと。特に土地から取得の場合は、着工前に土地の決済を行う必要があるので、土地のローンの支払いが先に開始する。そのため家賃との二重支払いを防ぐなどの理由でつなぎ融資が利用される。
解体工事費 坪3〜6万円 工法や建物の大きさによって費用は異なる。目安としては木造であれば坪3〜5万円、鉄骨造だと坪4〜6万円ほど。また立地条件によっては重機が入れず、手作業になると費用アップとなる。
玉串料 3〜5万円 地鎮祭時に神主にお支払いする費用。相場は地域や神社によって異なる。また一部地域では上棟式を行う場合もあり、同様の費用負担が必要。
火災保険料 15〜40万円 補償額・補償内容によって費用は異なり、10年が最長。満期を迎えたら更新が必要。左記は10年の目安費用で現金での支払いが必要。
地震保険 5〜15万円 火災保険とセットで加入可能。1,000万円あたり5万円前後が相場となる。5年が最長。現金での支払いが必要。
家具・家電購入費 人による どこまで新調するかによる。内装カラーによっては既存の家具が合わなくなるケースもあるのでインテリアコーディネーターにおすすめを聞いてみるのもあり。
引っ越し費用 10万円〜 住宅メーカーから斡旋されることもあるが、費用は特に変わらない。安さ重視で決めると質が低い場合があるので要注意。

まとめ

以上、「注文住宅を建てる際にかかる費用」について解説させて頂きました。

想像していた以上に、様々な費用がかかると感じた方も多いのではないでしょうか。

大切なことは必要な費用を把握して、自分たちに合った予算を立てることなので是非下記の記事も参考にして頂ければ幸いです。

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最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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