|
マイホームを検討した方であれば、マンションか戸建てかで一度は悩んだことはあると思います。家族で意見が割れたりすることもあるでしょう。
もし今現在マンションか戸建てかで悩んでいる方は、まずはそれぞれの特徴を整理し、自分たちのライフスタイルと照らし合わせて検討することが大切です。
そこでこの記事では、マンションと戸建てのメリット・デメリットを詳しく解説しています。
Contents |
マンションのメリット
|
立地が良い
マンションの一番のメリットともいえるのが、立地の良さです。
駅までの近さや近隣にショッピングモールが建っているなど、利便性の良さでマンションの価値が決まるといっても過言ではありません。
特に主要駅の最寄物件になるとかなり高額になるため、高所得者やパワーカップル向きといえます。
共有部分の掃除やメンテナンスが不要
マンションの共有部分とは、敷地周りやエントランス、廊下などを指します。定期的に業者によって清掃やメンテナンスが行われるため、居住者は常に清潔で快適に過ごすことができます。
ただし、その分の管理費や修繕積立金を毎月支払い、居住者同士で組合を形成し管理していくことになります。
そのため、もし中古マンションを検討し見学する際は、共有部分の清掃やメンテナンスがしっかり行き届いているかをチェックすることが大切です。
万が一汚れや劣化がそのままになっているようだと、管理費や修繕積立金など不足している(マンション組合が機能していない)可能性が考えられます。
段差がほぼない、動線がコンパクト
特に高齢者の方や足が不自由な方にとっては、バリアフリーやコンパクトな動線はマイホームを選ぶ際の重要なポイントです。
戸建ての場合は雨水の流水を考えなければならないため、50センチ程基礎が上がっていたり、道路との高低差があったりします。その点マンションの場合は、段差はほとんどありません。
またマンションのほとんどは縦に長く、無駄のない設計になっているため短い動線で生活できる点もメリットといえるでしょう。
セキュリティが高い
古いマンションは該当しないかもしれませんが、比較的築年数が浅い物件であればセキュリティがかなり充実しています。
オートロックや監視カメラはもちろんのこと、管理人が常駐している物件もあるため、不審者が侵入しづらい体制になっているのは安心です。
また居住者専用のゴミ庫や宅配ボックスなどもある物件であれば、外部の人と接触せずに済みます。
売却が比較的しやすい(駅近物件)
一般的に駅近物件であれば、売却がしやすいのもマンションの特徴です。
タイミングや経済状況なども影響しますが、駅近物件というだけで大きなセールスポイントになります。マンションは間取りや設備に大きな違いがないため、立地で価格や人気が決まります。
リセールスを視野にマンションの購入を検討している方は、駅近物件を検討すると良いでしょう。
マンションのデメリット
|
面積が狭い(収納が少ない)
戸建てと比べマンションは面積が狭いことがデメリットとして挙げられます。具体的にはマンションは70〜85㎡位なのに対し、戸建ては100㎡程はあることが一般的です。
また構造体となる鉄骨の太い柱や配管スペースによって部屋の角に出っ張りができるため、多少圧迫感を感じさせます。
収納もそれほど多くないので、子供が成長するにつれ収納場所に困ることもあるため、荷物を増やしすぎない工夫も必要です。
生活音を気にしなければならない
上下左右を他人の部屋で囲まれているため、掃除機や洗濯機の時間帯や子供の夜泣きなどの生活音に気を使いながら過ごさなければなりません。
極端に神経質になる必要はないですが、お互いマナーを守る生活をする必要があります。
生涯コストが高くなりがち(修繕積立金、管理費、駐車場代など)
マイホームを購入する際は住宅ローンを組む方が大半ですが、マンションの場合は毎月のローンの返済にプラスして、修繕積立金や管理費、駐車場代が発生します。
住宅ローンは返済が完了すれば支払い無くなりますが、修繕積立金や管理費、駐車場代は一生かかります。またマンションの築年数の経過とともに修繕積立金の値上がりは必須のため、戸建てと比べ生涯コストは高くなりがちです。
マンションの修繕積立金は適正か?【将来負担増の目安もわかりやすく解説】
子供の進学時や老後のタイミングで重くのしかかってくることもあるので入念な返済計画を立てましょう。
総会や管理規約(ペットなど)がある
マンションを購入すると自動的にマンション管理組合のメンバー(組合員)になります。マンション管理組合とは主に所有者で構成され、マンションを維持管理するための組織です。
年に一回の総会が義務付けられており、共有部分や設備の修繕の決定についてや役員の選定などを行うために参加する必要があります。
またマンションには管理規約が定められており、居住者は管理規約を守らなければなりません。たとえばペットの飼育の可否や飼育可能なペットの種類まで定められていることもあります。
マンションを購入する際は事前に管理規約にしっかりと目を通しておかないと、取り返しがつかないことになるため要注意です。
中古マンション購入の注意点5選【潜在的なリスクを宅建士が解説!】
高層階になると忘れ物をした時に戻るのが面倒
高層階に住んでいる場合、一階に降りてから忘れ物に気づくと戻るだけでも一苦労です。特に出勤の時間帯はエレベーターも混み合うため、往復に10分以上かかることもあるでしょう。
戸建てのメリット
|
マンションに比べ面積が広い
一概には言えませんが、戸建てはマンションと比べ面積が広い傾向にあります。よくある75㎡の3LDKのマンションと100㎡の建売住宅を比較すると約9畳も差があります。
そのためマンションだと4人以上の家族の場合、3LDKでは手狭に感じることもあるでしょう。また子供が成長し一人部屋を欲しがっても部屋を与えられないこともあります。
実は4LDK以上の間取りのマンションは供給数が少ないため、マイホームにある程度の広さを求めるのであれば戸建ての方が探しやすいです。
間取りを自由に決められる(注文住宅の場合)
戸建て(注文住宅)であれば自由に間取りを決められるのも、大きなメリットです。
マイホームは一生に一度の買い物なため、使い勝手の良い間取りや好みのインテリアにしたいと考える方も多いではないでしょうか。
その分価格は高くなりがちなので、予算が届かない場合はセミオーダー住宅を検討するのも有りです。
注文住宅とは?建売住宅と比較しながら徹底解説【マイホームにこだわりた方必見!】
生活音を気にしなくて良い
戸建ての場合、ある程度隣家と距離があるため、生活音を気にせず暮らすことができます。
またマンションのような管理規約に制限されることもありません。
修繕積立金、管理費、駐車場代が不要
戸建てにはマンションに必要な修繕積立金や管理費、駐車場代は基本的にかかりません。そのため住宅ローン以外の支出を抑えることができます。
しかし、戸建ての場合は建物の維持管理を自分たちで行なっていく必要があるため、メンテナンスやリフォームの予算を積み立てておく必要があります。
もしメンテナンスやリフォームを怠ると被害が拡大し、かえって大きな出費になることもあるので注意しましょう。
戸建てのデメリット
|
住まいが郊外になる
駅近や中心地に多く建つマンションとは異なり、戸建ての場合は郊外に建てる方がほとんどです。
基本的に駅近や中心地の土地は売りに出ていることは稀で、仮に売りに出ていても高額で限られた人にしか手が届かないからです。
地方の方であれば車移動も可能ですが、都心通いとなると郊外から1時間以上電車やバスを乗り継ぎして通勤することになります。
しかしその反面自然の多い環境でのびのびと生活がしたい方にとっては逆にメリットと言えるでしょう。
近隣住人との付き合いが必要
人によってはデメリットに感じないかもしれませんが、戸建ての場合近隣住人との付き合いは避けることはできないでしょう。
とは言っても最近は共働き世帯も多く、昔ほどご近所付き合いは薄くなったようにも感じます。
しかし町内会の集まりや行事には定期的に参加する必要があることは覚悟しておきましょう。
庭の手入れが必要
戸建ての場合、定期的に庭の手入れをしないとあっという間に雑草だらけになるため要注意です。特に梅雨から秋にかけての雑草の繁殖力は凄まじいものがあります。
老後になると2階に上がるのが大変
ワンフロアで生活できるマンションに対し、戸建ては2階建てがほとんどのため、老後足腰が弱ってくると生活が困難になる可能性があります。
若いうちは特に意識することはありませんが、高齢者にとってはちょっとした段差でも大変です。
老後の生活ことも考慮し、設計の段階で手すりをつけられる下地を設けておくことをおすすめします。
マンションが向いている人のタイプ
立地条件重視の方
既に解説した通り、立地条件が良いのがマンションの大きなメリットです。通勤・通学で駅を利用する方や生活環境が整っている中心部に住みたい方はマンションが第一候補となってくるはずです。
ただし新築は高額になるため、中古マンションなども視野に含め検討すると良いでしょう。
子育てを終え、老後の住まいとして考えている方
子供が独立し、夫婦二人で住むには戸建ては広すぎます。そのためコンパクトなマンションに住み替えるのも一つの選択肢でしょう。
またエレベーターが備わっていて、ワンフロアで生活ができるマンションは老後の生活も安心です。
戸建てが向いている人のタイプ
生活音を気にせず暮らしたい方
マンションのような集合住宅だと、どうしても隣人に気を使った生活をしなければなりません。
そのため小さい子供がいる世帯やペットを飼いたい方、夜間に洗濯・掃除をする家庭など、生活音を気にせず暮らしたい方は戸建てが向いています。
家族が多く(4人以上)、マイホームにある程度広さを求める方
家族が多いとマンションは手狭になりがちです。子供が小さいうちは問題なくても成長ととも荷物が増え、一人部屋を希望するようになるため、ある程度広さを確保できる戸建てが向いています。
また間取りに自由度を求める方は注文住宅がおすすめです。
まとめ
以上、マンションと戸建てのメリット・デメリットについて詳しく解説しました。
メリット | デメリット | |
マンション |
|
|
戸建て |
|
|
マンションか戸建てかで悩んでいる方は、それぞれの特徴を整理し、自分たちのライフスタイルと照らし合わせて検討すると良いでしょう。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。