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注文住宅は間取りや仕様の自由度が高い反面、予算をかけようと思えばいくらでもかけることができます。実際は、決まった予算の中で理想と現実を見ながら作り上げていくのが一般的です。
しかし住宅メーカーから提示された見積もりを見て「何に予算がかかっているのか」「どうしたらコストダウンできるか」がわかる人はそういません。
見た目でわかるような坪数を減らしたり、設備をやめて金額を下げることは簡単ですが、注文住宅を建てて実現したい目的が達成できなければ本末転倒です。
この記事では「注文住宅で予算オーバーした時のコストダウン法12選」を解説しています。
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注文住宅で予算オーバーした時のコストダウン法12選
建物の凹凸をなくす
実は建物の面積が同じでも、建物に凹凸があると見積もり金額は高くなります。
理由は外周の長さが異なるため、その分基礎面積や外壁の面積が増えコストアップにつながるからです。
建物の基礎や外壁は特にコストがかかる代表格となります。特にコの字型の家や建物の中心に庭があるようなロの字型の家は極端に高くなります。
もし該当していて予算オーバーしている方は、凹凸をなくすだけで100万円以上の減額になる場合もありますで是非検討してみると良いでしょう。
しかしシンプルな四角形だと、建売のような普通の家になりがちです。
建物を総2階にする
建物の外観の形によっても見積もり金額は大きく変わります。
たとえば下屋と呼ばれる1階の面積が大きくて2階の面積が小さい建物で考えた場合、1・2階の面積が同じ総2階の建物と比べ、基礎面積は大きくなります。そのため配筋やコンクリート量が増え、コストアップにつながるということです。
つまり基礎面積が大きくなるからコストアップするわけで、1階の面積に2階を不必要に合わせれば安くなるわけではありません。(坪単価は下がるかも知れませんが、2階の面積が増えた分コストアップします)
以下は下屋になりやすい例です。
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シンプルな屋根形状にする
屋根の形状やかけ方によってもコストは変わります。
理由は屋根形状によって外壁の面積が増えたり、防水などの下処理が必要だったりとコストがかかるからです。また複雑な屋根のかけ方も同様です。
他にもLシェイプは屋根の上に屋根を重ねているため、実は見えない部分で無駄が発生しています。
下記は一般的な屋根形状を高い順に並べ、ポイントを解説した表になります。
高い | フラットルーフ | 防水処理が必要なためイニシャルコストもランニングコストも高い |
↑ | 片流れ | モダン外観におすすめ。外壁の面積が増えるためコストアップする |
↑ | 切妻 | 普通の家になりがちなのでデザインの工夫が必要 |
安い | 寄棟 | 1番コストはかからない。軒を長くして水平ラインを強調したデザインが◎ |
屋根は、外観を構成する重要な役割を持っているため、洋風や和風、モダンなどそれぞれに合った屋根形状があります。
さらに外観は間取りとも密接に関わり合っているので設計の前段階で好みのイメージを伝えておきましょう。
また屋根材を瓦にするかスレートにするかによっても印象もコストも変わります。
窓の数を減らす
窓の種類や大きさにもよりますが1箇所あたりのコストは2〜6万円ほどなので、大きなコストダウンにはなりません。しかしその小さな積み重ねが意外と大きな金額になります。
もちろん採光を確保するための窓を無くす必要はないですが、不必要な窓は断熱性能を下げる要因にもなります。
特に浴室やトイレに窓が必要かはじっくり検討して下さい。浴室は湿気がこもるし、トイレは匂いが抜けないから窓は絶対必要と考えている方は、その先入観は捨てた方が良いです。
実は窓を開けても換気はされませんので換気扇で事足ります。
今の建物は、24時間換気システムが義務化されており、2時間に1回家の空気が全て入れ替えられる計算になっているので、窓は採光や景色を確保するための手段として考えましょう。
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間仕切りを減らす
間仕切りを減らすことで壁や内装、建具の費用を節約できます。
壁や内装で約10万円、建具であれば1箇所あたり2〜4万円位のコストダウンが可能です。
特に子供が小さいうちは個室は不要だと思うので、部屋を区切らずに可変性のある間取りにしておくことも一つの方法ではないでしょうか。
また2階の階段ホールや廊下と一体になるようなフリースペースを作ると明るく、開放的な空間になります。
吹き抜けを作らない
吹き抜けは延床面積(床が貼っている面積)に含まれないので、価格に関係ないのでは?と思うかもしれません。
実際はただの空間でもその分の構造体などの費用がかかるのでコストアップします。
簡単に言えば、床が貼っていようがいまいが、外から見た建物のボリュームは同じだからです。
また吹き抜けには、明るさを取り入れる役割がありますので、ないと暗くなる場合にはリビング階段の方から明るさを取り入れる方法もあります。
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リビング階段にする
リビング階段にすると安くなる理由は、建物がコンパクトになるからです。
また吹き抜けのような役割も果たしてくれるので採光を取れるメリットもあります。
もちろんデメリットもあり、それは冷暖房の効率が落ちることです。
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一方廊下に階段を設けた場合は、廊下の長さが必要になるので、その分面積が大きくなりコストがかかります。
生活スタイルなどにもよっても好みは分かれますが、コストダウンという意味ではリビング階段にする選択肢を持っておいて良いでしょう。
仕様・設備のグレードを上げすぎない
仕様とは建物の外装や内装のことで、注文住宅は選べる仕様が豊富に用意されています。
グレードもざっくり松・竹・梅と用意されていて、初期の見積もりだと「竹」以下の仕様になっています。
基本的に仕様・設備は、契約後の詳細打ち合わせで決めていくのですが、やはりグレードが高い方に惹かれて選んでしまいがちです。
ダイレクトに見積もりに反映するので、気付けば数十万から百万円単位でコストアップしていることもあります。
そのため、こだわるポイントとそうではないポイントにメリハリをつけて選ぶことが大切です。
和室を作らない
ここで突然質問ですが、和室は何のために必要ですか?1番多い回答が両親や友人が泊まるとき用の部屋です。さらに、泊まる頻度を聞くと年に1、2回位しかないと答える方が多数です。
年に数回しかない利用目的のために数百万円もかけて和室を作る価値がありますか?
また和室ではなく、3畳位のタタミコーナーではダメなのでしょうか。
ただなんとなく和室を作ると、結局物置きスペースになる可能性が高いです。
予算に余裕があればあっても良いとは思いますが、和室を作る予算があれば仕様をグレードアップしたり、収納を増やしてもお釣りが返ってきます。
和室を作ることを否定しているわけでなく、利用目的や頻度、費用対効果を考えて必要かを判断しましょう。
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バルコニーを作らない
実はバルコニーの有無で約60万円程金額が変わってきます。
一般的に洗濯物を干すスペースを想定していると思いますが、毎日洗濯物を2階まで運ぶのはかなりの重労働です。また留守中に雨が降ったら取り込むこともできません。
それであれば浴室乾燥機や洗面室で乾かした方が家事の負担も軽減でき、さらに下着やバスタオルをそのまま洗面収納にしまえれば効率的ではないでしょうか。
生活スタイルや価値観によってバルコニーの有無は意見が分かれると思いますが、大きくコストダウンできるポイントですので予算に応じて検討してみてはいかがでしょうか。
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カーテン、エアコン、外構を施主手配にする
実は住宅メーカーは下請けの施工会社の見積もりに利益を20〜30%程乗せて提示しているため、相場より高い見積もりとなります。
そのため建物工事に影響が少ないカーテンやエアコン、外構工事の施工会社を自ら手配できれば、その利益分の費用を安く抑えることができます。
ただし住宅メーカーの下請け会社に直接依頼することはできませんので、自分で他の施工会社を探す必要があります。
さらに打ち合わせの段取りや住宅メーカー側との工事の調整なども行わないとならないため、安さと引き換えに労力がかかります。
また住宅メーカーであれば一定以上のレベルの提案や工事のクオリティは担保されてるといっても良いですが、見ず知らずの業者となるとその辺が不明です。
提案力がないなどは論外ですが、施主手配によって見落としがちな注意ポイントは下記となります。
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水回りはなるべく近くにまとめる
キッチン、洗面、浴室、トイレなどは近い場所に固まっていた方が給排水工事の費用が安くなります。2階のトイレも1階のトイレの上に近い場所に位置した方がベストです。
逆にそれぞれが離れていると配管が複雑になり、コストアップします。また上下水道の枡(マス)から水回りの位置が遠いと配管のコストがかかります。
枡(マス)は一般的に道路境界から1メートル以内の場所に設置されているので、たとえば北道路の敷地で浴室や洗面、キッチンなどをあえて南側に配置した場合などは要検討ポイントです。
まとめ
以上、「注文住宅で予算オーバーした時のコストダウン法12選」を解説させて頂きました。
上記で解説したことを実行すれば100万円以上もコストダウンすることが十分可能です。
「こだわりたいポイントがあるけど予算が足りない」などと思っている方は是非実践して頂ければ幸いです。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。