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都心エリアに住んでいる方を除き、賃貸マンションやアパート、実家にはバルコニーがあった方も多いはずです。新築するなら、バルコニーを設けるのが当然と考えている方もいるでしょう。
しかし果たして本当にバルコニーは必要なのでしょうか?なぜならバルコニーはデメリットも多いからです。
この記事では、バルコニーのメリットとデメリットについて詳しく解説しています。
今までの生活の先入観や価値観でバルコニーの設置を予定している方は、一度冷静に考えてみることをおすすめします。
Contents |
1. バルコニーのメリット
1-1. 洗濯物や布団が干せる
バルコニーと言えば、洗濯物や布団を干す場所とイメージする方も多いのではないでしょうか。特に実家や賃貸物件暮らしをしている方は、バルコニーで洗濯物を干すのが習慣になっているかもしれません。
もちろん室内干しもできますが、冬場は乾きにくかったり、生乾きの匂いが気になることもあります。
また洗濯物を干すためのスペースも必要です。新築でランドリースペースを作るには敷地の広さや予算も関係してくるため、断念する方もいるでしょう。
その点バルコニーがあれば、布団なども気軽に干せるメリットがあります。
1-2. 息抜きスペースなどとして利用できる
ちょっとした息抜きスペースとして、バルコニーを利用することもできます。
たとえば、テーブルや椅子を置いてカフェスペースとして利用したり、喫煙場所として利用するなど様々です。
ただし冬場や夏場は外に出るのが億劫なこともあるので、利用は限定的と言えるかもしれません。
1-3. エアコンの室外機や配管カバーを隠せる
エアコンを設置する際は、室外機の置き場所を確保する必要があります。
基本的には地面置きが一般的なので、2階にエアコンを設置する場合、地面置きした室外機まで配管カバーを伸ばす必要があるため、野暮ったい印象になりがちです。
その点バルコニーがあれば床置きすることで室外機を隠せたり、配管距離が短く見た目もスッキリします。
ただし、室外機は音や振動によるトラブル事例もあるので設置する際は十分配慮する必要が必要です。
1-4. 外観を作りやすい
家の外観を構成する要素には、屋根形状や窓など様々ありますが、建物の凹凸は非常に重要なポイントです。
凹凸がないと陰影がなくのっぺりとした印象になるため、かっこいい外観を作ることができません。
壁をふかして陰影を作ったり、玄関ポーチなどを突き出すことで凹凸を出すこともできますが、敷地が狭いと難しいこともあります。
その点バルコニーがあると、上下階で自然と陰影が出るので家らしい外観を作ることができます。
2. バルコニーのデメリット
2-1. 洗濯物を持って2階に上がるのが大変
洗濯物をバルコニーで干す前提になりますが、その場合重い洗濯物を持ったまま2階に上がらなければなりません。家族が多いと複数回に分けて運ぶ必要もあり、また毎日の作業なので意外と重労働です。
なんとなくバルコニーは洗濯物を干す場所というイメージが強いですが、そもそも洗濯物を外で干す必要性はあるのでしょうか?
日光に当てたい気持ちもわかりますが、紫外線によって生地が傷んだり、外気には砂埃や花粉、排気ガスなどが含まれているため決して清潔なものでもありません。
それであれば浴室乾燥機を使用したり、衣類乾燥機などでも十分対応できます。
毎日重い洗濯物を運ぶ必要もなく、家事の時短にもなるのであえてバルコニーを設ける必要性は低いのではないでしょうか。
それでもバルコニーで洗濯物を干したい方は、思い切って2階にお風呂(洗濯機)を配置する案を検討してみるのもありです。
2-2. 初期費用やメンテナンスコストがかかる
バルコニーを設置すると数十万円の建築コストがかかります。先入観やこれまでの価値観でバルコニーを希望する方は多いですが、決して安い金額ではありません。
さらに防水処理や排水管などのメンテナンスを5〜10年毎に行う必要があるため、その都度コストが発生します。
また地震などによって床や壁にヒビが入り、雨水が流入すると構造体が腐食する可能性もあります。
2-3. ゴミが溜まりやすいため、定期的に掃除が必要
バルコニーは壁で囲まれているため、砂埃や落ち葉などのゴミが溜まりやすく、定期的な清掃が必要となります。
特に雨水の排水管にゴミが溜まると詰まりの原因となり、バルコニーが水浸しになることもあるので要注意です。
3. その他のバルコニーのタイプ
3-1. インナーバルコニー
インナーバルコニーとは、バルコニーが建物内に引っ込んだ形状のものを言います。屋根があり、側面も壁で囲まれているいるため、雨風を防ぐことができます。
メリットは雨が降っても、洗濯物を室内に取り込む必要がない点と部屋の延長のような感覚で利用できる点です。
デメリットは室内側の面積が狭くなってしまう点が挙げられます。また部分的にくぼんだ形になるので、メリハリがない外観になりやすいです。
3-2. 屋上バルコニー
屋上バルコニーは屋根の一部、または全部がバルコニーのタイプを言います。
視線を遮るものや隣地と視線が合いにくいので、圧倒的な開放感とプライベート感があるのが特徴です。
しかし十分な防水処理が必要なため、建築コストやメンテナンスコストは高額になります。
メンテナンスを怠ると直接的な雨漏れの原因となるので、一生付き合う覚悟がでしょう。
4. バルコニーが不要な人の特徴
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4-1. 建築コストやメンテナンスコストを抑えたい方
バルコニーの設置は、面積にもよりますが数十万円のコストがかかります。さらに5〜10年のスパンで防水処理などのメンテナンスを実施しなければなりません。
家は住んでからもコストはかかるので、長期的な目線で検討することをおすすめします。
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4-2. 洗濯物は室内で干したい方
洗濯物を室内干しする場合、以下のようなメリットあります。もちろん布団などを室内で干すのは難しいかもしれませんが、布団乾燥機や専用の掃除機を利用すれば、そもそも干す必要は無いのではないでしょうか。
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4-3. 掃除がめんどくさい方
バルコニーは定期的に掃除をしないと、排水管の詰まりの原因となります。
最初は頑張って掃除をしていても数年後には面倒になり、しなくなる方も少なくありません。
それであれば、いっそのことバルコニーを無くしてしまう選択肢もありではないでしょうか。
5. まとめ
以上、注文住宅にバルコニーは必要かをメリットとデメリットを交えて詳しく解説致しました。
今までの生活スタイルの延長で、バルコニー設置を希望する方は多いですが、よく考えて検討しないとメリットがデメリットに変わる可能性があるので要注意です。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。